原子力国民会議講演会 in 松江

2015年8月31日(月)
テーマ:
原子力の誤解を市民と考える
日程:
平成27年9月19日(土)
時間:
13:30~16:00
概要:
◆特別講演:「少しの放射線でも体に悪いのですか」
山岡聖典氏(岡山大学大学院教授)
環境ストレス生体応答の解析と健康長寿の実現に関する研究の第1人者が低線量放射線の健康への影響と医療への応用について話します。

◆基調講演:「高レベル廃棄物は安全に最終処分できないのですか」
杉山憲一郎氏(北海道大学名誉教授)
高レベルの放射性廃棄物の最終処分について5月に基本方針が閣議決定されましたが、元首相の発言なども相変わらず話題となっています。日本の研究の状況及び欧州の地層処分場予定地の調査も踏まえて、最終処分の安全性について話をします。
場所(会場):
島根県民会館303会議室
住所:
島根県松江市殿町159 (地図
参加費:
無料
主催:
一般社団法人原子力国民会議、KAKKIN

原子力国民会議講演会in松江に多数ご参加頂き、誠に有難うございました。
活動報告を掲載致しましたので、こちらよりご覧下さい。⇒原子力国民会議講演会in松江 活動報告

特別講演「少しの放射線でも体に悪いのですか」山岡聖典氏(岡山大学大学院教授)

◆講演要旨

低線量放射線の健康影響が、東電福島第一原発の事故以来、最大の関心事の一つになっています。今一番心配していることは、「知らないことによる不幸」です。すなわち、過度の不安による精神的・肉体的な健康被害です。例えば、チェルノブイル事故では、精神ストレスによる意味の無い妊娠中絶などが社会問題になりました。過去を教訓として、これを繰り返してはなりません。

また、科学的根拠の乏しい風評による物的・人的被害です。元来、放射線(能)は食品を含む生活環境に加え体内にもあり、自然・人工を問わず放射線の健康影響は線量・率などにより変わるのに、「存在自体が悪と誤解」されていることが最大の問題です。

他方、加齢に伴いガンなどの疾患が増加するのは、生体防御機能が加齢と共に低下するからです。種々研究により、低線量放射線は抗酸化機能などの生体防御機能を高め、健康増進(疾患の予防)や治療に役立つ可能性が高い、とする成果を得て世界的に注目されています。

その第1人者が、低線量放射線の健康への影響と医療への応用について話します。

◆講師プロフィール

1955年岡山県生まれ。1982年電力中央研究所入所。東京大学客員研究員などを兼務。1999年電力中央研究所上席研究員を経て岡山大学医学部へ。教授、医学博士・理学博士。

低線量放射線の健康影響と医療応用など「生活環境ストレスと健康」に関する論文・著書多数。

日本過酸化脂質・フリーラジカル学会学会賞などを受賞。各層への放射線教育活動にも積極的。

基調講演「高レベル廃棄物は安全に最終処分できないのですか」 杉山憲一郎氏(北海道大学名誉教授)

◆講演要旨

我が国の地層処分の考え方の基礎として、最初に日本列島の形成過程に基づいて活火山と活断層のでき方を説明します。

次にこれらの領域を避けた地下構造物の地震動に対する健全性を、東日本大震災の地震動などに対する例で説明します。

その上で、中生代・新生代の造山活動帯であるアルプス造山帯の中にあって、水力資源以外にエネルギー資源に恵まれていない地震国スイスのガラス固化体処分計画を、対象とする地層の健全性と同質地層を対象とする隣国フランスの計画も交えて紹介します。

日本もスイスと同じく中生代・新生代の造山活動帯に位置しており、安定なガラス固化体をオーバーパック(鉄製容器)と緩衝材(圧縮成型した粘土)で一層安定化させて、断層域から離れた透水性が低い安定な地層域(約6 km2)に処分する計画です。

最後にこのような地層でのガラス・鉄・粘土の安定性と役割についても、遺跡や遺物を例に説明します。

◆講師プロフィール

1972年北海道大学工学研究科機械工学専攻修士課程修了。北海道大学大学院工学研究科エネルギー環境システム専攻原子力安全工学研究室教授、原子力安全委員会原子炉安全専門審査会委員などを経て、現在、北海道大学名誉教授、日本原子力学会フェロー、日本機械学会フェロー、工学博士。

この記事の閲覧数:192

ページの先頭に戻る↑