最終処分にまつわるコラムです。

深部地下水の動きはのろく、100万年以上も同じ場所に留まっている地下水もある

地下では水は圧力差によって動きます。地上では高い所から低い所へ水が流れますが、地下では水圧の大きいところから小さいところへ圧力差に応じて流れます。したがって、平坦な場所では圧力差は小さく、地下水も少ししか流れません。

地下水の動きが小さい場所は、平野部や沿岸部があげられます。これまでの測定例で北海道の幌延町や神奈川県横須賀市では100 万年以上滞留した非常に古い地下水が存在します。これは、雨や海水が地下に浸み込んでから100 万年以上経過しており、その間地表とは隔離された状態にあることを示しています。

沿岸部では、沿岸の陸地部分、それに沿岸の海底下も可能性のある場所に含まれます。これは図2に示したように、沿岸部の陸地から海底下に向けて斜めに坑道を掘り、海底下に処分場を設置する概念です。沿岸の大陸棚の範囲は地形がなだらかで地下水の動きが小さいと考えられています。

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