最終処分にまつわるコラムです。

300本の一升瓶を守った地下が示唆する地層処分の安全性

日本はたびたび大きな地震で被害を受けてきた歴史があるので、地震を恐れるのはやむをえません。しかし、地下深いところでは地上とは大きく事情が異なります。地震時の揺れは地下深部では地表に比べてはるかに小さいと言えます。宮城県栗原市の旧細倉鉱山は今閉鎖されていますが、一部が地下体験パークとして公開されています。先の東日本大震災時の揺れは地表では震度5強でありましたが、坑道内にいた見学者は地震に気が付きませんでした。また坑道奥の山神社には、地元の酒を寝かせ古酒を作る「古酒蔵」があり、棚に約300本の一升瓶が保管されていましたが、一本も倒れませんでした。活断層を避けさえすれば、地下では地震の影響は小さいのです。活断層は地質調査により避けることができますし、万一見逃して、地層処分施設を直撃したとしたときの安全評価もされます。

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